ユユユユユ

webエンジニアです

2021-01-01から1年間の記事一覧

放送大学「入門微分積分」全15回を完走した

高校レベルの微分積分までしか学んでおらず、しかもそれさえほとんどうろ覚えという状態から、初級の定理をおおむね理解し、計算することができるところまで3ヶ月でやってこれた。 毎週末に一課ずつコツコツと進めてきた。そのときそのときで、理解できるま…

多読より精読

多読の逆を心がけた一年だった。少ない本をじっくりと読む。そうすることで、かえって知恵は深められたようにおもう。 今年読み上げた本のうち、確かに身になったとおもえるものを列挙する。どれもアカデミズムにおける経歴がたしかな著者/訳者によるもので…

ベートーヴェン 交響曲第九番

池袋の東京芸術劇場で、日本フィルの第九を観た。 これほど立派なコンサートホールには行ったことがなかった。フルオーケストラの交響曲を生で聴くのは大学のオーケストラ部の定期演奏会以来で、プロのものもはじめてになる。 巨大な神棚のようなパイプオル…

オーディオ入門の年

夏にもらったボーナスの使い途にしばらく悩んで、秋にスピーカーとネットワークレシーバーを購入した。ミニマムなオーディオ入門である。 こういうセットで鳴らしている。選ぶにあたってはあれこれ悩んだが、最後には結局「初心者へおすすめの組み合わせ」で…

ベクトル空間の定義

放送大学で隈部先生の講義、「入門線型代数」を受講している。テキストは平易な説明でありながら証明が充実しているし、さらに放送講義で細部を補えて、たいへんよい講義と思っている。 そのいっぽうで、行列式、余因子、正則、線形結合、生成する空間、など…

職業で自我を規定しない

このところ、数学ほど楽しいものはないという気持ちと、プログラミングはやっぱり楽しいという気持ちが交じりあっている。いっぽうは趣味でいっぽうは職業であるが、たまたま手近な職業として後者を選択してしまったにすぎず、本分がどちらであるのかはどう…

Elixir のイントロダクションをスローに読んでいる

世の中では Rust への熱が日に日に高まっている様子であるが、僕はというとなにか本能的に惹かれるものがあったのだろうか、 Elixir のイントロダクションをちまちまと読んでいる。 elixir-lang.org パターンマッチングだとかアクターモデルだとか、 Ruby 3.…

ランダウの記号

TIL

計算量の上界を見るときにビッグオー記法などとよく引き合いに出される、例のランダウの記号というやつについて、解析学のテキストで触れられているものを読んだ。「他の定理はともかくとしてこれなら知っているぞ」といわんばかりの思いで臨んだが、数学的…

四則演算パズル

日曜日の午後、こんな遊びを見かけた。 4つの数と四則演算のパズルと言えば、中学に入った時に数研のビラで1,1,9,9->103,7,7,11->23,5,12,13->30という3つの問題があって、1つ目は知ってたから残り2つもそのパターンかと思ったら実は微妙に違ってて、その日1…

ネイピア数の微分がネイピア数になることの証明

放送大学の「入門微分積分 '16」第五課を読んでいる。ネイピア数の導関数が次のようになることを知った。証明を一読して(わけわからんやん...)となってしまっていたところ、じっくりと精読していたら論理をはっきりと見抜くことができた。きちんと読めばわ…

三角関数の加法定理を復習する

放送大学「初歩からの数学 '18」は、第十章にて三角関数を扱っている。すっかり記憶が磨耗していることに恥をしのびつつ、加法定理をいちど書き出してまとめておこうとおもう。 結局のところ、基本の形をもとにして、いくつもの展開形が生じるということにな…

1日1万歩を1年間続けた

1日1万歩を1年間続けた。実のところ平均値にすぎないから表題には誤謬も含むが、誇れる習慣と言えようか。ひとがいつになく運動不足を口にした1年間で、僕はいつになく身体を動かした。 ルーチンはこう。朝、起床してすぐにランニングに出る。雨の日はジムに…

K&R を読み通した

K&R を読みはじめた - ユユユユユ より1ヶ月で、ひとまず通読した。 ANSI C の大きくない仕様を一冊で網羅する、という能書きで始まる。実際、シンタックスの説明は用法を折々に交えながらでも、150ページばかりで終わっている。残りの40ページは標準ライブラリと…

『大学生物学の教科書 1: 細胞生物学』を読んだ

カラー図解 アメリカ版 新・大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学 (ブルーバックス) https://www.amazon.co.jp/dp/4065137438 簡単な化学から始まり、やがて難しい化学になる。それを元手にして、タンパク質、脂質、糖質というみっつの高分子の多様性をみて…

K&R を読みはじめた

The C Programming Language を読み始めた。著者が Kernighan and Ritchie の二人組であることより K&R という愛称で呼ばれるようである。 学生の頃に無料で落ちていた PDF 版を手に入れて冒頭を眺めたことを覚えている。そのころは古典を所有するという以上…

CS:APP を読み終えた

「CS:APP を読みはじめる」という記事を書いてから足掛け3ヶ月にして、読了に漕ぎつけた。案外ペースとしては悪くない。各章末に配された練習問題はスキップする方針で読んだ。平日には長くても1時間、週末には気が向く範囲で数時間といったくらいの時間を割…

シグナルを送ることで他のプロセスに割り込みをおこなう

シグナルとは、小さなメッセージのようなもので、何らかのイベントがシステム内で発生したことをプロセスに通知するものである1 ハードウェアレベルで例外が起こるとする。たとえばあるプロセスがゼロ除算エラーを発生させるとする。通常はカーネルがこの例…

rails/rails にはじめてのコントリビュートをした

rails/rails に初めての PR を出して苦い気持ち と書いていた。結局、そのあと二往復ばかりのレビューのやりとりがあって、無事にマージされた。これでぼくも rails コントリビュータのはしくれといえるだろうか。ふわふわした気分でいる。 rails/rails#4286…

rails/rails に初めての PR を出して苦い気持ち

rails レポジトリのイシュー一覧をみていたら、 good first issue のついた手ごろな問題があった。 rails/rails#42862 初コントリビュートのチャンスかとおもって、ドキドキしながらパッチの準備をした。環境を整えて、修正して、テストを動かして、コミット…

放送大学に出願した

どうも生活にメリハリが感じられない。運動と食事のルーティンは守れているので、客観的には健康的なほうにおもうのだが、主観的にはくすぶりを感じる。 いったいなにが僕を満ち足りない気持ちにさせるのか? それがわからない。政治と社会のムードに抑圧的…

コンテスト参加をしばらくおやすみしようとおもう

4月にレーティングが緑色になった。その後の数回のコンテストでも悪くはない成績を出すことができた。いちどや二度は茶色に陥落するものとおもったが、ひとまず洗礼は通り抜けたというところである。 もともと過度な自尊心や上昇志向は持たないように注意深…

6年ぶりにメガネを新調した

6年ぶりにメガネを新調した。 縁を縛るようにゴールドがさしてあるのが気に入っている もともと使っていたものはたしか JINS で買った。変哲のないウェリントンタイプのものだった。インターンをやっていたころ、卒業論文を書いていたころ、プログラマとして…

ctran/annotate_models に PR を送った

これまで従事したいくつかのプロジェクトにおいて高い採用率(個人の感想)を観測している ctran/annotate_models にプルリクエストを送った。 get_loaded_model_by_path is supposed to be nil-safe by sato11 · Pull Request #883 · ctran/annotate_models…

算術右シフトを正しく丸めるためにバイアスを加算する

マシンがどのように乗算・除算を最適化するについて。二の累乗による乗算は左シフト演算を用いて行うことができる。同じように、二の累乗による除算は右シフト演算を用いで行うことができる。符号なし数であれば論理右シフトを用いるし、二の補数(符号あり…

gcc-9 を使うようにした

C++

昨晩の ABC-202 への参加中に、コンパイラが動かないという自体に直面した。先週のコンテストまでは普通に動いていたコンパイルタスクがこういうログを吐いて停止してしまう。 command not found: x86_64-apple-darwin19-gcc-10 コンテスト中は AtCoder のコ…

Yet Another Scheme Tutorial をやった

TIL

大型連休にやっていたことで、大型連休の総括に書かなかったことがひとつある。それは Lisp への挑戦である。 Yet Another Scheme Tutorial というマテリアルを利用した。そしてきょう、それをひとまず一周走り終えた。 どうしていまこれを学ぼうと思ったか…

浮動小数点数のビットレベル表現を print する

C++

浮動小数点数は IEEE-754 という規格で標準化されている。たとえば32ビットで表現するとき、上位1ビットが符号に、次の8ビットが指数部に、残りの下位23ビットは仮数部として割り当てられ、これら3つのフィールドが合同してひとつの浮動小数点数を表現する。…

整数オーバーフローをコントロールすることの難しさ

C++ で競技プログラミングをやっていて、整数オーバーフローに泣かされたことのない者はいないだろう。僕とてそうである。ちょっとしたケアレスミスにすぎないのだが、些細なミスであるからこそ、それを繰り返してしまうとことさら不甲斐なく感じる。 オーバ…

大型連休の振り返り (2021)

2021年の大型連休が終わった。いやすでにこどもの日でもって終わっているという向きもあるが、僕のなかでは今日の日曜日をもって「終わったなあ」という情緒であるので、振り返っておく。 arduino で遊んだ LED をチカチカさせたり、電圧計の使い方を覚えた…

CS:APP を読みはじめる

Computer Systems: A Programmer's Perspective の日本語訳、『コンピュータ・システム — プログラマの視点から』を購入した。通称は CS:APP というらしい。 値段、重量、厚みすべてにおいてヘビー級の一冊である。16000円だった。消費税で本が一冊買える。 …