ユユユユユ

webエンジニアです

CS:APP を読みはじめる

 Computer Systems: A Programmer's Perspective の日本語訳、『コンピュータ・システム — プログラマの視点から』を購入した。通称は CS:APP というらしい。

 値段、重量、厚みすべてにおいてヘビー級の一冊である。16000円だった。消費税で本が一冊買える。

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 しかしこうやって専門書を買う選択肢を持てるのが社会人のいいところであるよ、と感慨をもつ。しょっちゅうこんな買い物をしたいとはさすがに思わないが、必要を吟味していよいよ心を決めたときには、資本主義的自由の味がした。

 情報処理学会の監修というから内容には全幅の信頼がおける。丸善出版というのもいい。この出版社の専門書を買うのは Effective C++ を読んだとき以来となるが、これもいい本であったのを懐かしく思い出している。

 英語版にトライすることも検討した。しかしいずれ値段は大きく変わらないこと、加えてその厚み(日本語ですら800ページ超!)をおもうと、いよいよ英語では一年かけてなお通読できるかどうか自信がなかった。とはいえ結局のところ、学会の監修がついているという信頼がここでも効いてくる。翻訳のクオリティが最低であるということはまずないだろう、と安心して訳書を選ぶことができた。

 これも teachyourselfcs.com の推薦である。職業プログラマがコンピュータ・アーキテクチャを学びはじめるのにうってつけの一冊とのことである。

 これだけのボリュームを読み通して、やっとスタート地点に立てるようになる、というような紹介のされ方であった。「これさえ読めば」式の宣伝文よりはよほど誠実な推薦だとおもう。真実を言っているな、という確信がある。これを推薦してくれる人たちと、これを訳してくれたアカデミズムの人たちの助力のもとに、僕はまだまだ進歩できるという前向きな気持ちで取り組んでいこうとおもう。