ユユユユユ

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音楽観賞

東京藝術大学奏楽堂モーニング・コンサート 第10回

藝大のモーニング・コンサートを聞きにいった。演目はシュトラウスのオーボエ協奏曲と、シューマンのピアノ協奏曲。 秋晴れの上野公園を歩いた。銀杏のなまなましいにおいがした。ぼんやりといってぼんやりと過ごしてぼんやりと帰ってきた。 オーボエの荒木…

Born Creative Festival 2023: Special Concert Side B

池袋の東京芸術劇場にコンサートを聴きにいった。現代音楽の作品の初演を次々に披露するプログラムだった。 5つの作品が発表された。テレビのリモコンを楽器にして、周期性のあるパルスを即興的に変化させる REMOTE ME という作品と、大人と子どもの入り混じ…

『リゴレット』

新国立劇場に、『リゴレット』をみにいった。初日の公演であった。 筋書きは救いのない悲劇そのものである。 容貌が醜いからほかに仕事もなく道化師をするリゴレットは、一人娘のジルダをたいせつに愛する父の顔ももつ。彼のあるじにしてのちに敵となるマン…

MET ライブビューイング『ローエングリン』

新宿ピカデリーにメトロポリタン歌劇場で録画された『ローエングリン』のビューイングにおとずれた。 演出はフランソワ・ジラール。この演目を観るのははじめてであったけれど、現代的な味付けをしていることははっきりとわかった。舞台は岩で屋根されていて…

東京・春・音楽祭「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

東京・春・音楽祭の目玉公演のひとつとして、ワーグナーの演奏会形式の上演をみてきた。指揮はマレク・ヤノフスキ。 ニュルンベルクの乙女エファと、前日に街をおとずれた騎士との恋の話である。歌合戦の勝者が乙女を妻にするというルールのもとで、はじめは…

東京・春・音楽祭「ベンジャミン・ブリテンの世界V」

日曜日に東京・春・音楽祭のベンジャミン・ブリテンを聴きにいった。会場ははじめての東京藝術大学奏楽堂。 「ベンジャミン・ブリテンの世界V」と題されているのは、この音楽祭でブリテンを取り上げる連続シリーズの五回目にあたるからだという。そしてこの…

東京・春・音楽祭「ミュージアム・コンサート 毛利文香」

東京・春・音楽祭に、毛利文香さんと景山梨乃さんによるバイオリンとハープのデュオを聴きにいった。 ミュージアム・コンサートと題されていて、会場は国立科学博物館の常設展地下二階。哺乳類の化石の展示室で、天井からは大型海洋生物のおおきな化石を吊り…

東京・春・音楽祭「シューベルトの室内楽」

上野で催されている東京・春・音楽祭に小さなプログラムを聴きに行った。マーラー編の弦楽四重奏曲「死と乙女」に、最晩年の弦楽五重奏曲のふたつ。 バイオリンが10人、ビオラとチェロが4人ずつ、コントラバスが1人というおおきく贅沢な編成だった。すべての…

有明アリーナでスティングのライブを観た

3月11日、母に誘われてスティングの日本ツアーの公演を観に行った。 昼過ぎに丸の内の広場で落ち合った。グランスタの軽食店でスパゲティを食べた。東京ステーションギャラリーで佐伯祐三の展示をみたあと、有楽町からバスに乗って有明に向かった。会場は東…

新国立劇場で『ファルスタッフ』を観た

新国立劇場でヴェルディの『ファルスタッフ』の上演を観た。イタリア・オペラを観るのも、喜劇オペラをみるのもはじめてで新鮮におもった。 初演は1893年。ヴェルディはワーグナーと同年の生まれで、ワーグナーの死から10年後にこれを世に出した。晩年のスタ…

新国立劇場で『タンホイザー』を観た

新国立劇場にタンホイザーの上演をみにいった。今シーズンのプログラムでは唯一のワーグナー作品である。 完璧な舞台であった。これまでに観たどの演劇よりも優れた体験を与えられたと無邪気に信じてなんの迷いももたない。オーケストラが序曲を演奏しはじめ…

Jacob Collier: DJESSE WORLD TOUR 2022

大学時代から彼を好んでいた友人に誘われて、お台場にジェイコブ・コリアーのバンドを観に行った。 Zepp Diversity は混んでいた。それで文句があるというよりはむしろ、オールスタンディングでぎゅうぎゅうになりながら大きな音で音楽をやるイベントがもう…

『ボリス・ゴドゥノフ』を観た

初台のオペラシティにムソルグスキーのオペラを観に行った。 外国語の演劇を一流の歌手たちが演じて、しかもそれがオーケストラの演奏を伴っているという舞台。いったいどんな体験なんだろうとかねがね興味を持っていた。それを初めてライブでみた。実にぜい…

Miho Hazama & Danish Radio Big Band の公演にいった

日曜日、池袋の東京建物ブリリアホールにビッグバンドを聴きにでかけた。 狭間美帆さんという名前を初めて聴いたのは大学生のころのはず。以来年を追うごとに名声が大きくなっていくのを見知りして、いつか聴きにいってみたいが、それはアメリカにでも行かな…

ピーター・ガブリエルの新しいヨーロッパツアー

i/o The Tour と題された 2023 年の公演シリーズの案内がメーリングリストで届いた。 https://petergabriel.com/news/i-o-the-tour-announced/ i/o というのは、製作中の新作の表題に合わせているらしい。かたや流行技術にうそぶいて騒がしい世相があるいっ…

N響定演: ブロムシュテット指揮のマーラー第九

先週のオーチャードホールに続いてN響のプログラムを聴きにでかけた。NHKホールを訪問するのは初めて。マーラーの大作を聴ける機会ということで楽しみに向かった。 ブロムシュテットという名前は、いつかみたドキュメンタリー番組で記憶していた。東独時代…

第121回N響オーチャード定期を聴きにいった

「コンサートホールで世界旅行! 北欧の秋」というサブタイトルがついている演奏会。ウィーン生まれのサッシャ・ゲッツェルさんが指揮をとって、こういうプログラムだった。 グリーグの「ペール・ギュント」第一組曲 作品46より "朝" グリーグのピアノ協奏曲…

マーラーの第五交響曲

オーチャードホールに東京フィルの定期演奏会を聴きにいった。アンドレア・バッティストーニの指揮で、演目はリストの「ダンテを読んで」のバッティストーニによる編曲と、マーラーの第五。前から7列目の席にいて、オーケストラはとても近くに見えたが、舞台…

Local Green Festival '22 Day 1

土曜日はフェスに遊びに赤レンガ倉庫にいった。ライムスター、キャンディタウン、ナルバリッチと3アクトをみた。各組だいたい50分のセットを演じてくれて、つごう3時間気持ちよく身体を動かした。 3年前にお台場のフェスで観たライムスターをもういちど観に…

クセナキス生誕100周年プログラム

サントリーホールのサマーフェスティバルというイベントのスケジュールのうち、金曜日の夜のプログラムを聴きにいった。サントリーホールを訪れることも、平日のプログラムに出席することもはじめてだった。一階席の二列目という近さでステージを拝めた。 ク…

Naruyoshi Kikuchi Quartet

渋谷のセルリアンタワーに、菊地成孔の生演奏を聴きに行った。DCPRGの解散公演を聞きにいって以来で、ビッグバンドからコンボへ、エレクトリックからアコースティックへ、スタジオコーストからジャズクラブへ、と形式としてはかなりソリッドな催しになる。ギ…

ベートーヴェン 交響曲第九番

池袋の東京芸術劇場で、日本フィルの第九を観た。 これほど立派なコンサートホールには行ったことがなかった。フルオーケストラの交響曲を生で聴くのは大学のオーケストラ部の定期演奏会以来で、プロのものもはじめてになる。 巨大な神棚のようなパイプオル…

オーディオ入門の年

夏にもらったボーナスの使い途にしばらく悩んで、秋にスピーカーとネットワークレシーバーを購入した。ミニマムなオーディオ入門である。 こういうセットで鳴らしている。選ぶにあたってはあれこれ悩んだが、最後には結局「初心者へおすすめの組み合わせ」で…