ユユユユユ

webエンジニアです

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『はだかのゆめ』

早稲田松竹のレイトショーで、『はだかのゆめ』を観た。 孤独な映画だとおもった。家族にとってのつながりと疎外が、いち家族の個性的なモードを超えて普遍性をもつにいたる瞬間は、なかったようにおもう。 ないものを語ってもきりがないことは承知のうえで…

『ゴダールの決別』

早稲田松竹でゴダールの二本立てをみた。二作目は『ゴダールの決別』。 きれいな映画だとおもった。晦渋な台詞回しで満たされているが、全体として叙情的なトーンがある。湖のほとりに舞台をとって、水とひとの関係する描写がおおくあったことが、ロマンチッ…

『ゴダールの探偵』

早稲田松竹でゴダールの二本立てをみた。一本目は『ゴダールの探偵』。 いまいちリズムが合わずにすこし居眠りをしてしまった。烈しい日差しの下をあるいて疲弊していたのかもしれない。 ビリヤードの玉を手づかみで投げるシーンと、机の上に積み上げられた…

任意継続被保険者の資格取得のための申請

会社を辞めた。会社を辞めて最初にしたことは健康保険の資格取得を申請することだった。 健康保険料の支払い方にはふたつの選択肢がある。 国民健康保険に加入する 社会保険を任意継続する 国民健康保険に加入すると保険料がだいたい二倍になるだろうかとど…

安部公房の『榎本武揚』を読んだ

安部公房の『榎本武揚』を読んだ。 いかにも伝記物のような表題があたえられていながら、その実は何重にも入れ子になった証言の織り合わせであって、およそ客観的な叙述というものは意図的に排除されている。歴史を語る言葉とは願望によってフレーミングされ…

『ター』

新宿シネマカリテで『ター』を観た。 ベルリン・フィルの指揮者を取り上げて、ケイト・ブランシェットが秀でた演技をしている映画があるらしい、ということは公開前から聞き知っていたものの、日本公開がはじまったことに気づいたときにはもう上映が縮小され…

Born Creative Festival 2023: Special Concert Side B

池袋の東京芸術劇場にコンサートを聴きにいった。現代音楽の作品の初演を次々に披露するプログラムだった。 5つの作品が発表された。テレビのリモコンを楽器にして、周期性のあるパルスを即興的に変化させる REMOTE ME という作品と、大人と子どもの入り混じ…

七夕のランチ

七夕のランチに阿佐ヶ谷のおさかな食堂にいった。 仕事とはいっさいの関係のない友だちと、晴れた平日の昼にのんびりと定食を食べること。街のご老人たちがひっきりなしに出入りしておのおの好みの定食をあっさりと食べていること。開店直後から繁盛してがや…

マティス展

東京都美術館にマティス展を観に行った。金曜日の夕方に知人らと集まって訪れた。弱くない雨が降っていた。 長命の作家の人生を見通そうとする展示は、およそ40歳にいたるまでの期間を修行時代と位置づけるようにしている。シニャックのように点描を試みたり…